今回は、移住後に私が感じたことを書きたいと思います。移住後の子育てについてはまた後日詳しく書きます。
私たちが引っ越したのは移住者の多い町でした。私がこの町に惹かれたように、人の暖かさや美しい自然に魅力を感じて移住してきた人がたくさんいました。そのため、自然と移住者同士で交流が生まれ、孤独感は全くありませんでした。
周りの移住者の方々は、私よりもかなりナチュラリストな雰囲気で、食べ物にもこだわり、自然派育児を実践している方が多かったです。一方、私は「できるだけ」ナチュラルでいようという程度で、予防接種は普通に受けさせるし、完全無農薬にこだわらず安ければ買うし、市販のお菓子も与えていました。ストイックさはなく、自然と同じくらいの感覚の方と仲良くなり、十数年経った今でもランチをしたり、家飲みをしたりする良い関係を築いています。ディープなナチュラリストの方々とは、すごく親密ではないですが、ゆるく繋がっています。
移住を選択している時点で、ちょっと変わった人たちが集まるのかもしれません。この町では、東京ではまず出会えないような面白い経歴を持つ方々にもたくさん出会いました。
例えば・・・
- インドに修行に行き、流れ着いた人
- 某旧帝大を卒業後、最難関国家試験に合格し、流れ着いた人
- 3カ国語を流暢に話し、様々な国でDJとして活躍していたけれど、飽きて流れ着いた人
- ハリウッドで映画撮影に携わった経験があるが、最終的に流れ着いた人
- エベレストに登頂経験があるが、最終的に流れ着いた人
などなど、驚くほど個性的で魅力的な人たちとの出会いがありました。
もしかしたら東京にも、同じように面白い経歴を持つ人はいるのかもしれません。ただ、東京は広すぎて他人の経歴について知る機会が少なかったのだと思います。特に母親になってからは、ほとんどがワンオペ育児のストレスを抱えた母親の愚痴大会という環境に疲れていました。それが田舎に移住してみると、狭いところ故に、「こんな人が住んでるよ〜あんな人がいるよ〜」と聞いて、「会ってみたい!」と伝えると、すぐに繋がることができる感じでした。
人と人の距離が近いことが、思いがけず個性的で刺激的な交流につながりました。
都会では感じることがなかったこの町の居心地の良さは、「変わっている人が多いからこそ、自分が少し変わっていても受け入れられている」と感じるところにあるのかもしれません。